もう三年も前なのか。
新刊の時に、ちょっと興味を惹かれて、読んでみたのです。



倫理的な問題=「ヒト胚細胞のゲノム編集研究を自粛する」という部分は、
やっぱり…というべきか、
解決した、あるいは倫理的解決・解釈の方向性が出てきた、
とは言えない状況のようですが。

中国で HIV に感染した夫と未感染の妻との受精卵をゲノム編集し、
HIV に感染しにくい女児が 2 人誕生したことが大きく報道され、
ヒトのゲノム編集が国際的な批判を浴びました。

ロシアでは HIV感染や聴覚障害の問題を抱える夫婦の受精卵を
ゲノム編集した事例、
アメリカやイギリスでのゲノム技術を用いた白血病治療など、
ヒトを対象とした研究が急速に進んでいます。



ただ、あまり報道されている印象がないのが、かえって気になります。
ゲノム編集は画期的なテクニックであるはずなのに、
実践の医療の現場で、どれほど使われているのかな。

このCRISPR-Cas9 システムを使って、
癌の治療実績が上がった、という数字はでているのかな。

画期的過ぎて、現場では手が出ない、
そんな気配すら感じます。

「マラリアを媒介する蚊の繁殖を抑える研究」
「ツノ切りの必要のない、牛が生まれている」
「芽が出ても毒のないジャガイモが開発された」

調べてみれば少しずつではありますが、商品化もされているのですね。
しかし。

「毒のないジャガイモ」には、2 種類のカナマイシン、カルペニシンという
抗生物質耐性遺伝子が入っています。
こうしたものを人間や動物が食べると、その遺伝子を腸内細菌が取り込み、
抗生物質耐性菌になることが分かっています。

イギリスの実験では、除草剤耐性の大豆を人間に食べさせて分析すると、
全員の便から除草剤耐性菌が見つかりました。

こわいですねー、いやですねー、と言ってりゃ良いのではなく!

消費者のレベルから見たら、公表されなければ、
このジャガイモや大豆、そんな遺伝子操作の証拠が
外見からは、まったく見えない、
という所が問題なのだと思います。

とはいえ、ノーベル賞。
おめでとうございます、と寿ぎたい。

遅きに失した感すらあるノーベル賞受賞ですが、
大いに褒め称えたい気持ちがある反面、
今後、このCRISPR-Cas9の技術がテレビなどで安易に紹介され、
広まるにつれ、
新たな解決法があった!とばかりに
飛びつく企業・輩が出てこないことを、切に願います。



クリスパー4

 
※まだ、アタマの本調子出ません。
いつもでしょ、とか言わないで。











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