気象庁的には、三月からは「春」だそうですね、小焼けです。
でもぉ、二十四節気的には、もうずっと前から春なんです。
今年の立春は2月4日でした。
こういった日本独自の暦や、私たちが何気なく毎年行っている
豆まきなどの風俗習慣、そして昔話の登場人物や、その不思議な
関係性などを、陰陽五行の考え方から解き明かした本があります。
カミナリさまは、なぜヘソをねらうのか? [ 吉野裕子 ]
2016年4月発行となっていますが、初版は2000年ですので、少し
古い本といえます。
陰陽五行とは、仏教などと一緒に中国から伝来した陰陽道を、
日本人が、日本の風土や慣習などに則して工夫発展させ、身分の
上下にかかわらず大切に生活の中で伝えてきた「哲学」、のような
もの、といえましょう。
しかし、残念ながら、歴史の中で揉まれ、伝えてきた家の断絶や、
明治維新時の廃仏毀釈運動などに巻き込まれ、“単なる迷信”と退け
られたため、今では本来の思想や意味の多くが忘れられてしまいました。
つまり。
陰陽五行では、すべてのモノを木火土金水(もっかどごんすいと読みます)
の五つのエレメントに振り分け、さらに十干十二支とも組み合わせて、方位、
季節、時刻、色、音、五臓六腑、などに当てはめ、その相互関係を解説して
いくもの。
この五つのエレメントは、互いに助け合う関係=木生火、火生土、土生金、
金生水、水生木と。
互いに敵対する関係=木剋土、土剋水、水剋火、火剋金、金剋木、
を持ちます。
すると。
これが、みごとにいろいろな事象の解説を可能にするのですね。
たとえば。
本の表題にもなっていますが、カミナリさまはなぜ生物のおへそをとるのか。
もっかどごんすい、の関係でいえば、カミナリさまは木。おへそ(ヒト)は土。
木は土に勝つ(木剋土)ので、狙うは当然。
もちろん、実際におへそを取られたヒトはいませんが、雷が鳴っている
ようなお天気の時に、裸でいると体調悪化は必至。
それをうまく言い擬えたわけです。
節分の豆まきは。
寒くて辛い冬を追い出し、温かく生命踊る春を呼び込む呪術。
豆は金。春は木。金はそのままだと木に勝ってしまう(金剋木)ので、
冬に訪れをためらっている春(木)に向かって、豆(金)を投げ放ち懲らしめて
見せることで、「春さん、安心して来てください」というのが、豆まきの本意
だそうです。
せつぶんだまめまきだ [ 桜井信夫 ]
他にも、お稲荷さんに油揚げを供えるのは、狐さんの大好物…なのではなく、
(生き物としての狐は、油揚げなど食べない)黄色の狐を土とし、同じ黄色の
油揚げ(土)を供えることで、ご機嫌を取ると同時に、土生金としての狐の
御利益、お金を産む、にあずかるのだそうです。
ごろはちだいみょうじん [ 中川正文 ]
そして、ここからが本題なんですが。
桃太郎はなぜ、犬、猿、鳥(キジ)をお供にしたか。
桃太郎は桃から生まれたわけですが、桃は五行的には金。
キビ団子は黄色いので、土。
そして、犬→戌、猿→申、鳥→酉は方位的には三つとも西。西は金。
土生金なので、キビ団子で勇気百倍の一行は鬼ヶ島のお宝を無事
手に入れることができた、というわけ。
ももたろう [ いもとようこ ]
私は、この五行の考え方が中国から日本にやってくる以前から、
桃太郎のお話の原型は日本にあった、と思います。
しかし、そのお話に五行的にぴたりとフィットする登場人物を当てはめ
られたことで、このお話の人気は更に上がったのでは、と思います。
しっくり来る、なーるほどと納得する、腑に落ちる。
児童の学習にも似て、そうして身に付いたお話しは、一生忘れないでしょう。
すべての昔話を五行で解釈することはできませんし、無意味かもしれません。
しかし、現代に伝えられてきた昔話は、多かれ少なかれ、この陰陽五行の
考え方に染まりながら伝わってきた、のは、ほぼ事実だと思います。
どー見ても、酔っぱらったネコにしか見えません!
寅なら……五行は木。方位は東、季節は春。
ヒトとの関係は木剋土…。
え?
ヒトに勝つの?
でもぉ、二十四節気的には、もうずっと前から春なんです。
今年の立春は2月4日でした。
こういった日本独自の暦や、私たちが何気なく毎年行っている
豆まきなどの風俗習慣、そして昔話の登場人物や、その不思議な
関係性などを、陰陽五行の考え方から解き明かした本があります。
カミナリさまは、なぜヘソをねらうのか? [ 吉野裕子 ]
2016年4月発行となっていますが、初版は2000年ですので、少し
古い本といえます。
陰陽五行とは、仏教などと一緒に中国から伝来した陰陽道を、
日本人が、日本の風土や慣習などに則して工夫発展させ、身分の
上下にかかわらず大切に生活の中で伝えてきた「哲学」、のような
もの、といえましょう。
しかし、残念ながら、歴史の中で揉まれ、伝えてきた家の断絶や、
明治維新時の廃仏毀釈運動などに巻き込まれ、“単なる迷信”と退け
られたため、今では本来の思想や意味の多くが忘れられてしまいました。
つまり。
陰陽五行では、すべてのモノを木火土金水(もっかどごんすいと読みます)
の五つのエレメントに振り分け、さらに十干十二支とも組み合わせて、方位、
季節、時刻、色、音、五臓六腑、などに当てはめ、その相互関係を解説して
いくもの。
この五つのエレメントは、互いに助け合う関係=木生火、火生土、土生金、
金生水、水生木と。
互いに敵対する関係=木剋土、土剋水、水剋火、火剋金、金剋木、
を持ちます。
すると。
これが、みごとにいろいろな事象の解説を可能にするのですね。
たとえば。
本の表題にもなっていますが、カミナリさまはなぜ生物のおへそをとるのか。
もっかどごんすい、の関係でいえば、カミナリさまは木。おへそ(ヒト)は土。
木は土に勝つ(木剋土)ので、狙うは当然。
もちろん、実際におへそを取られたヒトはいませんが、雷が鳴っている
ようなお天気の時に、裸でいると体調悪化は必至。
それをうまく言い擬えたわけです。
節分の豆まきは。
寒くて辛い冬を追い出し、温かく生命踊る春を呼び込む呪術。
豆は金。春は木。金はそのままだと木に勝ってしまう(金剋木)ので、
冬に訪れをためらっている春(木)に向かって、豆(金)を投げ放ち懲らしめて
見せることで、「春さん、安心して来てください」というのが、豆まきの本意
だそうです。
せつぶんだまめまきだ [ 桜井信夫 ]
他にも、お稲荷さんに油揚げを供えるのは、狐さんの大好物…なのではなく、
(生き物としての狐は、油揚げなど食べない)黄色の狐を土とし、同じ黄色の
油揚げ(土)を供えることで、ご機嫌を取ると同時に、土生金としての狐の
御利益、お金を産む、にあずかるのだそうです。
ごろはちだいみょうじん [ 中川正文 ]
そして、ここからが本題なんですが。
桃太郎はなぜ、犬、猿、鳥(キジ)をお供にしたか。
桃太郎は桃から生まれたわけですが、桃は五行的には金。
キビ団子は黄色いので、土。
そして、犬→戌、猿→申、鳥→酉は方位的には三つとも西。西は金。
土生金なので、キビ団子で勇気百倍の一行は鬼ヶ島のお宝を無事
手に入れることができた、というわけ。
ももたろう [ いもとようこ ]
私は、この五行の考え方が中国から日本にやってくる以前から、
桃太郎のお話の原型は日本にあった、と思います。
しかし、そのお話に五行的にぴたりとフィットする登場人物を当てはめ
られたことで、このお話の人気は更に上がったのでは、と思います。
しっくり来る、なーるほどと納得する、腑に落ちる。
児童の学習にも似て、そうして身に付いたお話しは、一生忘れないでしょう。
すべての昔話を五行で解釈することはできませんし、無意味かもしれません。
しかし、現代に伝えられてきた昔話は、多かれ少なかれ、この陰陽五行の
考え方に染まりながら伝わってきた、のは、ほぼ事実だと思います。
どー見ても、酔っぱらったネコにしか見えません!
寅なら……五行は木。方位は東、季節は春。
ヒトとの関係は木剋土…。
え?
ヒトに勝つの?
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